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一位の実

中部ブロック合同地球温暖化防止活動推進員研修会を今年は長野で開催、2日目の昨日は午前中、裾花川沿いで自然観察会を実施しました。
研修会場の長野県林業センターから現地に向かう途中、山王小学校の校庭には、小粒の赤い実を鈴なりにつけた、クリスマスみたいな木が!

休み時間で校庭に出てきた子どもたちがフェンス越しに話しかけてきました。
「この実、なんだと思う?イチゴじゃないよ。---イチイだよ。」
(☞一字違い!ヒントだったんだね!)

【イチイ(一位)】
※別名「シャク(笏)の木」「アララギ(蘭)」など。

今回の研修にも参加されている”木の国・飛騨”=岐阜県の「県木」に指定されているそうです。
「イチイ(一位)」の名の由来には『日本書紀』にまでさかのぼる伝説がありました。
仁徳天皇の時代、飛騨の国にいた両面宿儺という鬼賊が退治され、降参の証にイチイの木で作った笏を献上、
その見事な出来栄えに、当時の最高位の官位である「正一位」を賜ったというものです。
伝説さながら、今も歴代天皇の即位の際には飛騨からイチイの笏を献上する習わし続いているとのこと(近くは明治・大正・昭和・平成)!
イチイは岐阜県の位山が名高い産地で、「一位一刀彫」でも知られています。

参加者のなかには、赤い実を口に入れた方もいらっしゃいましたが、中の黒い種は有毒らしいので、くれぐれもご用心くださいませ~。

〇一位の実 ルビーの如し 九月尽 (山口青邨)

☝秋もだんだん深まってきています。[YT]

2018年10月19日