ハナミズキ、ツツジ、トチノキ、ヘクソカズラに続く、「🌼紅白の花シリーズ」第5弾は……
「サルスベリ(猿滑・百日紅)」
北斎とその時代を描き、アニメーション映画にもなった、故・杉浦日向子の代表作の漫画のタイトルでもあります。
「わさわさと散り、もりもりと咲く、というお祭りが、秋までの百日間続きます。(中略)百日紅のしたたかさに、江戸の浮世絵師がだぶり、」表題にしたそうです。
〇炎天の 地上花あり 百日紅(高浜虚子)
サルスベリというと、暑さをものともせず旺盛な生命力で咲き誇る真夏の花のイメージがあります。
が、当の高浜虚子自身、実際に庭に植えた百日紅をつぶさに観察し、「其の赤い花は長い間咲いてをるが、其は夏の末から秋にかけて咲くのであつて、むしろ秋の部分が多いのである。(中略)が、しかし席題に百日紅といふ代が出た時などは、ふと真夏の炎天下に真赤に咲いてゐる、葉の無い、花ばかりが梢にある、肌のつるつるした木を想像するのである」と、随筆「百日紅」に記しています。
先週末、長野市若穂保科のサルスベリの丘に初めて車を走らせてきました。
少し見頃には遅かったものの、赤・白・ピンクのサルスベリのトンネルに心躍らせました。 [YT]