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美しき雑草の花たちPartⅡ

前回、『花の色別図鑑』の記事を書いた4月初頭から、あっという間に2ヶ月が経ちました。
第二弾をアップするタイミング、ハルジオン(春紫苑)が撮れたので、ヒメジョオン(姫女苑)と並べたい!と待っていたのですが、
区別がつけづらく、どれもハルジオンに見えてしまい……。
*ハルジオンに比べてヒメジョオンのつぼみはあまり垂れない、ハルジオンの茎は空洞だが、ヒメジョオンは白い髄がつまっている。
最終的には、「ごめんなさい」と心の中で謝りつつ、1本茎を折って確認しました。
そんなわけで、もう既に花がすっかり終わってしまったものもありますが、ご容赦いただきたく。

カタバミ(酢漿草)の葉っぱは、ハート(♡)が3つあわさったクローバー(♧)みたいで、かわいい。
ハハコグサ(母子草)、相棒のチチコグサ(父子草)も一緒に掲載したいと探しましたが、見つけられませんでした。
ギシギシ(羊蹄)は、「あれっ?黒い種類もあるの?」と近づいてみたら、天敵の虫たちにびっしり覆われてしまった哀れな姿で鳥肌が立ちました。
ヤエムグラ(八重葎)は、葉っぱが四方にきれいに伸び、名前を知りたかったけれど、花がなかなかつかなくて、判明するのに時間がかかりました。

○八重葎(やへむぐら) しげれる宿の さびしきに  人こそ見えね 秋は来にけり (恵慶法師)
……ぱっと、百人一首を思い浮かべましたが、この歌の「八重葎」は、今回撮影した種類の草を指しているのではなく、「葎(むぐら)」がつる状の雑草の総称で、「八重」が幾重にも重なること、つまり、つる草が重なってはびこっている状態、家などが荒れ果てた姿を表すときに、象徴的に使われる言葉、とのことでした。[YT]

○かたばみの 花をめぐるや 蟻の道 (正岡子規)
○老いて尚 なつかしき名の 母子草 (高浜虚子)

2020年06月16日