今年も鴨たちに会いに、長野市の辰巳池を訪ねました。(☞過去のブログはこちら)
いましたいました!
オナガガモ、ヒドリガモがたくさん!
フイーフイー鳴く声と、ピチピチ水面を嘴であさる音と、時折けたたましく叫ぶ声。
奥には、繁殖で頭が真っ白(笑)になったカワウが、今年も番人のように佇んでいます。
それぞれの羽の細かな模様に見惚れていると、1羽だけまっ黒なオオバンを発見👀
私にとってはまだ3度目の珍しい鳥なので、「今日は収穫があった」とすっかり満足しての帰り際、
大きな望遠レンズを構えた男性がいらしたので、「何を狙っているんですか?」と声を掛けると、
「さっきまでカワセミを撮っていたんです」とのこと。
なんですと~~~!!!
私がオオバンにうつつを抜かしている間に、カワセミがいたなんて😢
池の対岸の崖面に穴をつくって巣をつくるのだそうです。
好機を逃し、少しテンションが下がりながら駐車場へ向かうと、別の男性から、「やはりトモエガモを見に?」と訊かれたので、
「いるんですか?」と逆に伺うと、「対岸の丘で休んでいますよ」とのことで、案内していただきました。
詳しく丁寧に場所を教えていただいて、オナガガモの集団の中に、ようやくその姿を発見!
一人では絶対見つかりっこありません。
本当に、「少しのことにも、先達はあらまほしき事なり」(『徒然草』 第52段「仁和寺にある法師」)です。
朝日新聞(12月23日付)長野県版に、「絶滅危惧のトモエガモ、この冬も長野に飛来」という記事を見つけました。
なるほど、そういうことだったんですね。
さらに調べてみたところ、万葉集に詠まれている「あぢ」はトモエガモを指すのだそうです。
〇山の端(は)に あぢ群(むら)騒(さわ)き 行(ゆ)くなれど 我(わ)れは寂(さぶ)しゑ 君にしあらねば
……舒明天皇あるいは皇極天皇 『万葉集』巻四
[歌意]
山の稜線にトモエガモの群れが賑やかに鳴きながら飛んで行くけれど、私は寂しいです、あなた様がいらっしゃらないので。
今は絶滅危惧種のトモエガモも、万葉の昔はそこらじゅうに生息していたことを思うと、さびしい限りです。[YT]