地球温暖化 長野県はどうなっている?➁

長野県の将来の気候は?

長野市の平均気温が現在の九州地方と同じに?

長野県の平均気温の将来変化

✱現在=1980~1999年、将来=2076~95年として予測

文部科学省・気象庁『日本の気候変動2025(詳細版)』、長野地方気象台・東京管区気象台『長野県の気候変動』、気象庁データを基に作成

最も温室効果ガスの排出量が多い4℃上昇シナリオ(RCP8.5)に基づく将来(2076~2095年)、長野県では、年平均気温が、20世紀末(1980~1999年)と比べて、約4.7℃上昇と予測されています。
現在の長野市の年平均気温は12.3℃(平年値)ですが、4.7℃上がると、今の佐賀県と同じくらいの気温になり、長野県でとれる果物がりんごからみかんに変わってしまうかもしれません。

☞地球の将来予測はこども向け「地球、だいじょうぶ?③地球の熱はこれからどうなる?」

階級別日数の将来変化

4℃上昇シナリオでは、21世紀末には20世紀末と比べて…

  • 猛暑日 日最高気温≧35℃ 1日 ➡ 約13日
  • 熱帯夜 日最低気温≧25℃ 0日 ➡ 約11日

熱中症など健康被害のリスクが高まります。

雨の降り方の極端化(関東甲信地方)

4℃上昇シナリオでは、21世紀末には20世紀末と比べて…

  • 傘が全く役に立たなくなるほどはげしく降る雨(=1時間降水量50mm以上)の年間発生回数が約3.5倍に!
  • 雨の降らない日(無降水日)は年間約10日増える

と予測されており、大雨による土砂災害発生や水不足などのリスクが高まります。

  • 20世紀末には100年に1回しか起こらなかった大雨(長野では146㎜)が、21世紀末には約3.7回に!
台風は…

日本付近の台風は、強度(中心付近の気圧または風の強さ)が最大となる緯度が北に移動しています。
日本付近の台風強度は強まり、台風に伴う降水量も増えることが予測され、土砂災害や洪水等の災害リスクも高まります。

〔出典〕長野地方気象台・東京管区気象台『長野県の気候変動』

参考